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指しゃぶり 爪かみ [治療ノート]

指しゃぶりは乳児では一般的で2才までの間にはげしくなりますが2才以後は
減少し、4~5才で殆ど消失します。影響としては歯ならびを悪くし、出っ歯
や開咬と言って上下の前歯に空隙ができる事があります。しかし、大事なことは
止めさせることばかりを考えないでまずは指しゃぶりの原因を考えてあげること
が重要です。原因としては以下のことが考えられます。
Ⅰ 吸啜反射の一つとして偶然に指を吸いだし、習慣化したもの。
Ⅱ 吸啜本能抑制の代償、時間性授乳法を強制した場合の惹起。
Ⅲ 疲労、倦怠
Ⅳ 当惑、不快などの精神的緊張を解消する為の行動としての惹起。
Ⅴ 心理的欲求不満に対する代償。
Ⅵ 親や周囲の者の気をひく手段としての退行現象。
Ⅶ 小児性欲の表徴。
爪かみは3才~4才頃から始まり、6才ころより急激に増大し学童期に多く見られます。
一般に動作に落ち着きがなく、活動的で敏捷な神経質児に多い。原因として精神的
緊張の高まりが挙げられ、内部に高まった感情を放出する一手段とも言えます。また、
模倣による場合もあり、これが習慣化することによっても生じます。指しゃぶり、爪かみ
共、不安感情と密接に結びついていると考えられます。これらの発現は授乳法、欲求を
制御する保育上の過誤などと関連性があり、人格形成上に種々の影響を与えていると
言われています。心理的障害に基ずく場合が少なくないので無理に止めさせた場合、
たとえ強制的な手段が成功したとしても、原因である心理障害が取り除かれない限り、
別の形の習癖を作り出す結果となるため注意が必要です。
小1での指しゃぶりや中学生での爪かみが心配だろうと思いますが抑制させるよりも、
欲求を他の方向に向けるように代わりとなるものを与えるようにして行く、また、無意識
に行っている場合もあるため歯並びが悪くなるという美意識を目覚めさせ、意識化する
ことも大事です。歯並びが悪くなっていなければあたたかく見守ることも大切です。
いずれの場合も周囲の人々の協力の元あせらず、決して怒ることなく、やさしく、
リラックスして改善していって下さい。いつの日か必ず、あの頃はやめられなかったねえ
と笑える日が必ず来ますのでどうぞ安心して下さい。

子供の治療で大切なこと [治療ノート]

子供の治療を扱う小児歯科では子供は決して大人とは
同じ人間ではなく、子供自身に特有の人格、人間性を
持っていると論じています。
僕も親になりましたが子供を叱った後に、はたしてこれは
親の都合ではなかったかと思うことが多々あります。
子供は反社会性であって初めて子供であると脳科学者が
言ってますし、親は子供から教育されるのであるとも言わ
れています。大人とは多種多様な要因で全く違う子供と
向き合には何が一番大切なことなのでしょうか。
僕は嫌な歯科治量を頑張って受けているその けなげ さを
感じることだと思ってます。また、やはり子供はかわいい
という最も基本的なことが大事だと思います。

歯はいつ磨けばいいの? [治療ノート]

歯は食後に必ず磨かなければなりませんが、いつ磨くのが良いか
については唾液の作用から考える必要があります。唾液には洗浄
作用、酸緩衝作用、抗菌作用、創傷治癒促進作用などがあります。
虫歯の原因菌は食後数秒で酸を出して歯を溶かしますがこの酸を
中和して虫歯にならなくするのが酸緩衝作用です。この作用は
1時間程かけて行われるのでこの作用が終わる頃に歯を磨くのが
効率が良く理想的です。



歯と歯の間を磨くことは非常に大事 [治療ノート]

歯と歯の間を歯間ブラシやフロスで磨くことは非常に重要です。
歯間を磨く習慣のある人が高齢になるまで健康な歯を保てると
いう結論が出ています。歯を支えている骨が溶けてなくなるのが
歯周炎(歯槽膿漏)ですがその原因は細菌感染で歯と歯の間から
起こります。またこの歯周病菌が血管に穴を開け、全身に回って
しまうことが問題で高血圧、糖尿病を悪化させることが判ってい
ますし、血管にゴミを入れていると同じことであるため健康に
良い訳がありません。家庭で歯周病菌を効率良く排除するには
歯と歯の間を歯間ブラシやフロスで磨くことが最も有効で効果的
です。全身の健康のためにも歯間を磨く習慣は必要不可欠です。

子供の治療で大事なこと(2) [治療ノート]

子供の歯の治療で大切なことはまず、自分自身で納得して
口を開けるまで無理をさせないことだと思います。診療室
に入室できない子供もいますので、そこから克服するよう
にしていきます。診療台に座れることも急がず見守ること
が大切です。ここで無理をさせ歯医者を嫌いにさせてしま
うことは避けなければなりません。子供自身も少し頑張って
出来たときは達成感と共に自分への自信につながると思い
ます。初めは泣いていた子供でも入室時に笑顔を浮かべて
くれるととても嬉しく、本院ではこれを目指しています。

子供の治療で大事なこと(1) [治療ノート]

小学校入学前の子供が外傷により歯を強打し、グラグラになったり、 折れたりすることがあります。治療はできるだけ抜かないで保存する ことを第1とします。もし、歯を残すことで食事ができない場合や炎症 で痛みが生じ日々悪化する恐れがある場合は涙を飲んで抜歯を選択します。 先日、幼稚園の女の子が転倒し上の前歯がグラグラになって泣きながら 来院しました。その歯の根は下の永久歯が近接したため全体がない状態 で、外傷がなくても抜歯が必要で、通常は抜歯の選択でしたが注射をする のがとても可愛そうなためまず1日様子をみることにしました。次の日は 何事もなかったの様な表情で来院し、痛みもなく食事にも全く支障がなっか たとのことでした。さらには数日後に写真撮影があるため前歯があって よかったと御家族が喜んでいました。そのため抜歯はしないことにしました。 この患者さんから学んだことは子供の治療では注射などの痛みを与えない 治療を選択することが望ましいこと、また、よく患者さんの話を聞いて都合 を把握することの重要性でした。

顔の腫れ [治療ノート]

虫歯や歯周炎が重症化すると顔が腫れてくることがあります。炎症が歯の
周囲だけでなく骨、皮膚にも広がってますので痛みの他、発熱、全身倦怠感
も見られるようになります。治療では原因歯の治療のほか、積極的な膿の
排出と効果的な抗菌剤の投与が要になります。抗菌剤はカルバペネム系か
ペニシリン系がよく効きます。また、静脈内に点滴で抗菌剤を投与すると
患部の薬剤濃度が内服の100倍近くになり非常に効果的です。

問診 [治療ノート]

来院された動機のなかで最も気になっている症状に
関して患者さんの話を聞くことは診断上、問診と言
いますが確定診断する上でかなり重要だと痛感して
ます。
患者さんはただでさえ畏縮してますので自由に話が
できる雰囲気も欠かせません。また、疾患以外の
家族関係や親類、交友関係、仕事上の悩み、経済の
悩みなどの話はストレス性の要因を知ることにな
ります。そこから生じる治療に対する希望にはかなり
の思い入れがあることでしょうから十分な配慮が必要
です。
話を親身になって、よ~く聞くことで先入観を取り払う
ことができ、X線写真、臨床所見では診断が困難なこと
も判ることがあります。患者さんと向き合うことは大事
なことでより適切な治療に結びつけることができます。

舌をみがくことは大事 [治療ノート]

舌には歯周病菌が数多く付着しています。
歯周炎(歯槽膿漏)、歯肉炎の治療には
舌ブラシの習慣は絶対に必要です。
口臭の予防にも非常に有効です。
歯ブラシで代用すると病原菌を増やして
しまいますので舌専用のブラシを使うこと
が必要です。この習慣を身に着けるといかに
舌に菌が多くいることがその汚れで分かると
思います。

妊婦の患者さんの治療 [治療ノート]

妊婦の方が患者さんとして来院されることがあります。
妊婦の方は薬やX線写真の制限から満足のいく治療が
得られないことがあります。
しかし、痛みがあったり、その痛みを消すために
どうしても抗菌剤(化膿止め)の服用が必要な時には
できるだけ安全な薬を選択し、服用すべきと考えます。
薬を服用せずに歯痛をがまんするストレスは明らかに
有害だと思います。
X線写真も診断にどうしても必要な時は撮影すべきと
考えます。
以前勤務していた総合病院では婦人科の先生は必要な
X線写真は快く許可してくれました。
ある先生はおなかの中に赤ちゃんがいるときにX線写真
を制限し、出産と同時に何枚も撮影することが誤っている
ことだと述べていました。薬も鎮痛剤、ペニシリン系の
抗菌剤を許可してくれました。
本クリニックでも必要最低限の薬、X線写真を考慮し,
患者さんが希望されない際にはご希望に沿った治療を
行っています。
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